連日ですが、革ジャンです。しつこくいきます。
ようやくINSIDE BOUNDにて受注開始しました!
店にS,Mサイズのサンプル置いてありますので是非どうぞ。
W-ZIP RIDERS JACKET-NAVY
W-ZIP RIDERS JACKET-BLACK
これは俺が数年前に個人用で製作したものに改良を加え、
革ジャンはやはり何か特別な存在だし想い入れが強い。
ZIP JACKETタイプのフロント。画像の通り表のパーツを外すことができ、中にも逆開ファスナーが着いているためシングルとしても着用可 。
腰ポケットはオイルドコットンでお馴染みのマチ付きフラップポケット。
革ジャンでこのタイプのポケットはなかなか存在しない。
腰ポケットに合わせこのデザイン。
肩や袖のパットは革が2枚重なっている場合が多いが、それだとごつい印象になりがち。今回2枚重ねにせず切り替えにしてキルティングを施し、更に薄めの綿を使用してごつくならないよう仕上げた。
後ろには小さめのアクションプリーツを採用。アクションプリーツは個人的にはあまりいいイメージが無くさらに現代の革ジャンではあまり使われることが少ない。しかし着用時の動きやすさとしては非常に有効なため、このデザインに落とし込んだ。
シルエットはあまりタイトでは無く、これは173cmでMサイズ。
Tシャツだけだとゆるめ、下にパーカーやセーターも着れるサイズ感。
参考までにどうぞ。
Tシャツだけだとゆるめ、下にパーカーやセーターも着れるサイズ感。
参考までにどうぞ。
革は国内タンナーの牛革ステア。クローム鞣し、素上げの物を使用。 柔らかいが貧弱では無く最初から着やすく馴染みやすいです。革は基本的には表面に顔料等で仕上げをしますが、この革はそういった仕上げを行っていないため色むら、傷、擦れ等が革の中に入っています。しかし革を極力無駄にしないためにそういった部分も使用することもありますが何卒ご理解を。但し、顔料等で仕上げた場合、 きれいな反面経年変化がつきにくく、それと比べるとこの革は経年変化が比較的見えやすいので、着込んでいくと味わい深く変化していきます。
この画像だとゴールドに見えますがマットなシルバーです。
ファスナーはポケットはボールジップ、その他は全てUNIVERSAL、フロントと袖口はデカジップ。裏地はキュプラ100%のキルティング生地。あまり気にしていない人も多いと思いますがファスナー、ファスナーテープの色、裏地、これらを重要視している俺としてはかなり悩みました。ちなみにファスナーテープとはファスナーの脇の生地部分のことなのですが、YKKではなんと578色あります。
これはほんの一部ですが、こんな感じに。プラスこの4 倍くらい。
これと革のスワッチを合わせてひたすら考える。更に裏地との組み合わせに苦悩した。
このようにヴィンテージの革ジャンではコットンのテープが使われていることが多く、色が退色しそれがなんともいえない雰囲気を醸し出します。今回使用した物はコットンテープではないのですが、その雰囲気を入れたくてここに拘りました。極めて伝わりにくい部分ですが、結果納得の仕上がりであります。
これが中側、逆開ファスナー。
袖口デカジップ、ガゼット無し。
これはサンプルなのでタグが付いてませんが、量産はタグ付きます。
これが今回の原型。ちなみにこれはパターン・縫製、全て自分でやりました。
更に蛇足。
今までここに載せてきた革ジャンは全て自身でD.I.Yで創ってきましたが、今回は工場生産、しかもMADE IN CHINAです。今までD.I.Yだったのに量産は工場生産でしかも中国製かよ、今までのD.I.Yは何だったんだ、等、容易に想像できる批判は百も承知。しかしクラフソートは完全D.I.Yでやっています、メインコンセプトはD.I.Yです、等とは特に言ってません。そもそも手作りだけがD.I.Yでは無いと思っています。
この革ジャンを欲しいという声は度々あったので商品として販売したいが、自身で量産するのは困難と判断したため工場生産の準備に取り掛かりました。実際にサンプルを製作してみてクオリティや様々な条件が合ったので今回は中国生産になりました。中国製にいいイメージを持たない人もいるでしょうが、製品のクオリティには自信があるので是非実物を見てほしいと思います。日本の縫製工場でもそのほとんどが外国人のところもあり、またクオリティが高くないところも中にはあります。更に他国で製作し最後に日本で加工したら日本製と記載してもいいというのが現状です。また食品では産地偽装が度々問題になっていますが、真相はわかりませんが衣料でも品質表示を付け替えたりするといった偽装をしているところもあるようです。
そんな世の中で、『日本製だから安心・高くて当然・クオリティが良い』だの、『中国製だから安い・クオリティが低い・中国製なのに高いのはブランド側が儲けている』等という自身の目利きではなく先入観・勘違い・思い込みでは製作者の思う壺、騙されて当然。自分の身は自分で守るしかない現代です。
冒頭で述べたように、個人的にはロンドンが革ジャンの原点。俺は日本人。生産国は中国。さしずめそんなことはどうでもよくて、俺はただ革ジャンを創っただけです。
以上、渾身の革ジャン宜しくお願いします!!
